宇陀市在住のYさん、40代前半の女性です。本日は左股関節の痛みと、右耳の聴覚異常(※鼓膜の中で鳴る音?)で来院されました。
夜も気になって寝つけないそうです。
股関節の痛みはひと月くらい前からだったでしょうか?
右耳の異常は4~5日前より発症したようです。
問診を終え、さっそく検査を兼ねて施術を開始しました。
左股関節の痛みは、ふだん履きなれない靴を履いた後に・・とご自分でも自覚があるようで、このように原因がはっきりしているときは、こちらとしてもアプローチがしやすいです。
左足を触診してみると、おっしゃる通り筋膜・靭帯・腱・骨膜の結合組織に異常が出てきます。
※【靴選び】や【靴の履き方】はとても大切です。
とても残念なことですが、
日本の靴文化は歴史が浅いせいか、とんでもないシロモノが次々と出てきます。
(今や海外の靴も・・・)
もともと日本の生活様式には、〈ぞうり〉や〈わらじ〉といった鼻緒のついた履物の方が合っていたようですね。 (-_-)
(※詳しくは、ご来院いただければご説明いたします。)
この方の場合、靴が悪かったために、
足から股関節へと負荷がかかったようでした。
施術は、足の異常箇所にエネルギーを流して土台を整えることで、股関節の痛みは無くなりました。
次に、右耳の聴覚異常ですが、
施術に入る前から、問診でおおよその検討がついていました。
おそらく〈鼻の奥の咽頭(いんとう)から中耳に続く〉耳管(じかん)に問題があるのだろうと推測しましたので、さっそく施術を開始しました。
まず全身の施術をする中で、耳管の通りがよくなるように、直接エネルギーを注入してみました。
すぐに反応があらわれ、
「あっ、音が消えました!」との返事がありました。
しかし、しばらくするとまた、
「やっぱり音がします・・」と答えが返ってきます。
※このようにすぐに元に戻るのは、多くの場合、原因が他にあるということで、耳管に負荷がかかるのは、その結果ということを表しています。
そこで問診を思い起こしました。
右耳の聴覚異常の前に、左股関節の痛みがあったということです。
時系列では股関節の痛みが先で、時間の経過があって、聴覚に異常が出てきたということになります。
あらためて左足から触診を始め、
筋膜・骨膜などの結合組織の異常をたどってみました。
すると、〈左足➟左股関節➟背骨の左側➟[心臓の手前で]背骨の右側➟右頸部(けいぶ)➟右の耳管(じかん)〉
というルートで異常が出てきます。
施術としては、
今たどったところの〈左足から右の耳管(じかん)に到るまでの筋膜や骨膜、気の流れ〉が正常になるようにイメージしてエネルギーを流しました。
結果は、オッケーです。
全身の施術を終えてもう一度確認しましたが、異常が戻ることはありませんでした。
右耳の聴覚異常の原因は、履きなれない靴を履いたために、左足から始まったということになります。
これでお分かりいただけたと思いますが、
部位別施術だと原因にたどりつかないことがあるのです。
患部が直接の原因箇所という場合もありますが、
当院では、このように全身を触診しながら〈息・食・動・想・環・その他〉の視点で診て行きます。